犬・猫の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、さまざまな原因によって引き起こされる非心原性透過型肺水腫の一種であり、肺の血管透過性が亢進して肺水腫が生じます。
ARDSは肺炎や敗血症などの重篤な呼吸不全をもたらす病気であり、血液中の成分が肺胞腔内に漏出することにより発生します。
適切な抗生物質の使用は必要ですが、人工呼吸管理や薬物療法など複数の治療法が組み合わせて行われることがあります。ARDSは時間とともに進行し、確定診断が難しく、治療にも高い致死率が伴う厄介な疾患です。

病態は複雑であり、原因疾患の治療が最優先されますが、根本的な治療法は存在しません。呼吸を少しでも楽にするために酸素吸入を入院下で行うだけでなく、在宅用の酸素室(酸素濃縮器)のレンタルサービスを利用することもできます。

急性呼吸窮迫症の症状

・息切れを起こしやすい
・呼吸が速く浅い
・皮膚に斑点ができたり、色が青っぽくなったりする(チアノーゼ)
・心臓や脳などの他の臓器が機能不全に陥る
など

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とりわけ治療に関しては、動物病院の方針等や獣医師の考え方等によっても異なりますので、あくまで参考情報としてご利用ください。